津和野藩校養老館
- 県指定 史跡
津和野藩校「養老館」は、津和野8代藩主亀井矩賢によって天明6年(1786)に創設され、嘉永6年(1853)の大火後の安政年間に殿町に現在みることのできる建物が移設新築されました。
現在残されている校舎「武術棟」(槍術教場、剣術教場)と土蔵「御書物蔵」の2棟、そしてそれらが建つ敷地が、昭和44年(1969)に「津和野藩校養老館」として、島根県指定史跡になっています。
史跡の構成要素である槍術教場・剣術教場は建築当初には現状規模よりも9間長く、剣術教場と一体となった居合・柔術教場が存在していたことが古写真及び史料により確認できています。明治年間以降に改変が繰り返され、古写真等により昭和11年(1936)までに4間の増築が推察され、郡役所、町役場等に使用されていました。昭和21年(1946)までには町役場等として13間減築され現状の規模となり、昭和45年(1970)、全面的に修繕工事を実施し、現状の形状として民俗資料館、図書館(平成10年頃まで)等として利用してきました。
明治年間以降に整備された鯉の泳ぐ掘割には花菖蒲が植えられ、江戸期の校舎(武術棟)と明治年間以降の整備された掘割が融合し、津和野城下町のメインストリート・殿町通りを彩っています。
殿町通りに面した武術棟は平成28年(2016)末より保存修理を開始し、平成30年12月に外観は保存修理前の規模において藩校時の姿に復原されました。内部は南側(向かって右・奥)は槍術教場を復原し門部を挟み北側は門番所等の小さな部屋の復原、剣術教場であった室は多目的に使えるように改装しています。外構は利用しやすく整備し、排水設備も改めて付加しました。
展示品設置や備品準備等、建物を利用し続けていけるような整備も完了し平成31年4月3日に内部も公開しました。
また、ひきつづき実施していた敷地の川側の土蔵「御書物蔵」の屋根の葺き替え等の老朽化の修理および耐震補強が終わりました。(令和2年5月)現在は公開できる整備をおこなっております。
津和野文化ポータル ミュージアム
https://tsuwano-bunka.net/museum/津和野藩校養老館/
※内部の公開については下記のとおりです。
◇開館時間 9:00~17:00
◇入館料 100円(館内見学のみ。町内文化財保護のために利用させていただきます。)
※ただし、下記の方は無料入館できます
・津和野町民
・障がい者手帳または療育手帳の交付を受けている方及びその介護人
・津和野町内の職場に勤務されている方
・小学生未満
◇休館日 12月30日~1月4日
所在地
〒699-5605 島根県鹿足郡津和野町後田ロ66の甲
お問合せ
TEL 0856-72-0300(津和野町郷土館)