旧津和野藩家老多胡家表門
- 県指定 有形文化財(建造物)
多胡家表門は津和野藩筆頭家老を務めた多胡家の表門で、左右に番所を構え(向かって左を通称「物見」と呼びます)津和野町殿町の道筋に面して建ちます。
“表門は3間1戸薬医門の形式になり、屋根は切妻造り、瓦葺きである。扉筋の4本の本柱と背後の2本の控柱からなり、正面の中央に板桟戸を開き右脇間に潜り戸を設ける。”昭和52年5月4日島根県指定有形文化財(建造物)指定告示書より。
建築年代は嘉永6(1853)年の大火後であり、番所(向かって右側、門番詰所)はその保存修理工事(平成27年度完成)中に発見した祈祷札により安政7(1860)年としています。
多胡家表門は薬医門の形式ではありますが、扉筋と棟木の平面位置の差は小さく扉筋の柱の面と棟束の面がそろうような形態となっており、一見すると棟門のように見れるところが興味深い点です。津和野城下町においても薬医門であってしかるべき敷地入り口においても棟門に控柱を設けるような門も散見できます。
現在、多胡家表門は保存修理工事のため、門の見学・通り抜けができません。ご迷惑をおかけしますが、ご理解いただきますようお願いいたします。 ■期 間:令和6年2月27日~令和6年12月末(予定) |